冬はもうすぐ過ぎようとしている。
母は朝飯のあと、玄関の戸や茶の間の戸を開けていた。はやばや春の気配を感じとったのかもしれない。
日々世の中の出来事を見聞きしていると、厭な気分になる事のほうが多いだろうか。ただ「憂国の士」面をしたいわけでもない。単にミーハーなのだという自覚はある。
どんな美麗な果実も囓ってみると甘いものも、渋いものも、酸っぱいのもある。つい食べすぎるとお腹を壊してしまうものもある。まあ毒でなければいいかな。
とにかくそれらを見分ける眼力(脳力)を持ちたいと願うばかりだが、未だ頭の中はカオスなのだ。
今冬は強烈なブリザードは来なかった。いっそすべての靄靄を拭き払うくらいのものを期待してしまうのだが、それでは自分の命の保証もないか。
覚悟ができていないので嵐はまだ来ないでね!